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シリーズ常勝 第3話 「博多の投手は化け物か!」

辛抱強く待ってた人、ごくろうさま。

野手<投手?

博多が強いのは野手だけではない。というより、むしろ野手より投手の方が強く見える。とにかく球速がやたら速く、150キロ前後が常に先発の標準となっている。パラメータも高めだ。なるほど、投手優先でドラフトしてるんだな…と思って調べたらそうでもない。

  • 49年間での投手獲得数:32人
  • 内、1位獲得:12人

外れ1位がどの程度かは分からないが、投手を優先して指名しているようには思えない。仮に投手を優先して指名していたとしても、この結果で狙い通りにいっているとは思えないから同じことだろう。それでいてあのラインナップ、見事としか言うほかない。いい投手をとれているからか?それとも成長が鬼なのだろうか? 鬼なのならば、なぜ鬼なのだろうか?

まずは、「常に上位でそんなにいい選手がとれるのか」という点から攻めて行きたい。というわけで資料3、ドラフト獲得選手リストを参照。例によって、そのまま Excel にでもはっつけるべき。見たところ特徴は以下のとおり。

  • 球速140未満の投手がいない(ただし、140は13/32)
  • 完投Eがいない
  • 才能Eがいない
  • 左偏重はない
  • 特定タイプの排除もない
  • 才努CC未満にしかならないのはわずか

とにかく上昇ポイント消費後に球速142〜144の完投B〜A、成長BC弱くらいが博多投手の最低条件ではなかろうか、というところが見て取れる。なお、成長BC説は現博多データがCCよりやや上に基準を置いているように見えるからである。

それを踏まえて振りシミュレートを行った結果が、資料の上昇ポイントの右端に追加されている数値。左から「球速に最大限振った残り」、「さらに成長BCに近づけるよう振った残り」「さらに完投Aまで振った残り」となっている。

この条件を満たす前に上昇ポイントを使い果たしてしまうのは8名と、多いのか少ないのか判断に迷うが、8名中1名を除いた全員がわずか1ポイントの不足であり、そのほとんどは機械的でない柔軟な振り振りが行われれば問題ない範囲に収まると思われる(例えば成長をCCで止めたり、完Bであきらめるなど)。

成長、球速、そしてある程度完投に振った残りのポイントだが、おそらく大体の場合は制球に振っているのではないだろうか(これも現博多データによる)。私は制Eより質Eの方がまし派なので納得できる。例えば球速と完投をある程度以上備え、制質がともにD以下の投手である場合、私は制を優先するだろう。制D→制Cは雑魚→谷先発、制C→制Bは谷先発→主先発への壁だと私は思っている。反面、球質はDでも他がよければなんとかなるし、Aだからといって制がEでは使えない。新人の場合は後々に成長する確率も考えて振らねばならないのであれだが…話がそれた、閑話球団、いや休題。

どうしても気になったので、推理しただけで満足せず物証を掴みに、すなわち博多の振り傾向も探ってみようと思う。博多は、獲得した投手の、何に何ポイント振ったのかを、ここまでで掴んだ情報とドラフト結果・登録ログを元に再現してみた。それが資料4だ。

特筆すべきは、やはりの制球重視・球質放置の傾向だ。252:AP16と259:AP29を除いては、宇宙を入れているか他に振るところがなくなってから、はじめて質に振っているように見える。やや的外れな表現を用いるならば、他に振るところがないから仕方なく質に振っている印象だ。一応、質を最後に振ったとする根拠はある。完も制もAにするか2ポイントずつ振っているのに、質だけ1ポイントというケースが見られるからである。質優先ならば、制質質のケースがもっとあっていいはずだ。あとは振り回数。詳細は下記の表。

振った回数
8回6/32人18.8%
28回19/32人59.3%
30回30/30人*1100%
36回26/32人81.2%
11回11/32人34.3%
13回13/32人40.6%
  • *1 : 球速150以上で振れないのが2人いた

明らかに 制>質 である。

話を戻す。放置の質とは逆に、制は成長と球速にポイントを消費した後ではあるが最低Cを確保するようにしている。質がEでも、完投がBでも(時にはC止まりにしてでも)制Cを確保している。また、制球がCあっても、完投がAに達した後に余りがあれば制に振っている。

以上より、博多の投手振りは“才C努C→速→完B→制C→完A→制A”とすれば9割方説明できるのではないだろうか。また、最初の方での述べたが、近年は成長の基準をBCかBBくらいに引き上げているようだ。

さて、読者もお察しの通り、獲得選手や振り方を見たところで特別なことは何もなかった。すごい新人ばかりをとっているわけでもないし、奇抜な振りをしているわけでもない。それなりの選手をとって、堅実な振り方をしているだけである。強いて言うなら即戦力振りとでも言うべきだろうが、革新的でも電波的でもないから特別ではない。「なぜ博多の投手はあんなにも強いのだろうか?」、その答えは博多投手の成長っぷりに隠されているい違いない。

成長っぷりを調べてみた。

例えば球速の成長っぷりを見てみよう。初期値+上昇と球速が最大になったときとの差…つまり球速がいくつ上がったかを表にしてみた。

球速の上昇っぷり1
球速初期値振り後ピーク
1401300
1425132
144552
146254
148129
150235
152004
154001
156001

初期値で140キロ、振り後で142キロが最多数だが、ピーク時には148キロを頂点とした146〜152キロが最多数となる。平均値では4キロの上昇となっているが(後述)、振り後142キロの13人中、4キロ上昇の 146 までいかなかった者は3名しかいない。一切上昇しなかった者は、50年も前の2人だけ。142のほぼ全員が 146以上になっているのだ。見事な育成である。

同様に、制球や球質、完投についても上がりっぷりを調査したのが資料5だ。これを元に上昇っぷりの平均をとってみると、驚くべき成長だった、感動した! と言う予定だったが、なんか普通だった。

上昇平均
初期値振り後ピーク
球速142.52144.37148.44
差分1.854.07
制球3.482.591.48
差分0.891.11
球質3.152.852.07
差分0.300.78
完投3.041.891.15
差分1.150.74
  • 資料5内の*は300年度終了時点でピーク前の新人、またはピーク前に退団した選手なので、今後登場する表からは全て除外
  • S=0…E=5 としている。つまり、制はC〜DがB〜Cになり、A〜Bまで成長しているということ。

見るところは差分だけ。完投や球質の上昇が1ランクに満たないのに対し、制球は1ランク以上、球速は2ランク以上の上昇を見せている。完投は元々A付近まで上げてしまうから上昇が少ないのはいいとしても、振り後値の低い球質より、必ず振っている球速・制球の上昇が大きいのは不自然ではないだろうか? 球速・制球は常時重点トレーニングなのだろうか。または 才>努 により、高い制でも成長率が高いのだろうか。

もうひとつ疑問点。球質と完投はだいたい同じ上昇っぷりとなっているが、振り後値では1ランク完投の方が高い。球質と完投の成長曲線は同じはずなので、値が同等なら上昇率は同じ、ということは振り後値の高い完投の方が球質より上昇数が小さくなければおかしいと私は思う。なぜ上昇数に差がないのだろう? これも 才>努 だからだろうか。球質と完投の成長曲線は同じでない! スマンカッタ

次に、初期値別に球速がnキロ上がった人数を見てみよう。平均では分からないことのほうが多い。

球速の上昇っぷり2
振り後値142144146148150
人数27134523
0521011
2611211
4531100
6741101
8210100
10220000

まず、成長の鈍かった人たちを見る。0〜1ランクの上昇に終わった選手が11人、全体の4割に達するのが意外と言えば意外だが、上昇0〜1ランクで148以上の博多クオリティに達した6人を除けば 5/21 と、ダメな選手率は全体の 23% にまで減少する。146 なら 20% だ。別の視点から見てみよう。ピーク時に球速が博多クオリティの 148 に達しなかった投手はわずか 8名(先の表「球速の上昇っぷり1」を参照)。146 なら 4名。4/27 である。50年やって落ちこぼれ認定がたった 4人? 15%? ありえない。実質上、博多は落ちこぼれを出していないに等しい(低速=落ちこぼれと見るのもあれだが、博多的には間違っていないと思う)。枠つぶしをとっていないのではない、枠つぶし候補はいくらでもいる。うまくのばしているのだ。

また話がそれるが、枠つぶし率 15% がどれほどすごいか説明する。年代が違うので単純な比較はできないかもしれないが、150年度〜225年度あたりで網走投手が 20/55(36.4%) だった(自分が基準ですまんが、他の“ドラフトがうまくない”オーナーのデータを持っていないので)。ついでに過去記事からちょっと修正して自己転載。

博多は「150年度以降入団・225年度時点で現役でないもの」という条件で、野手 11/70(15.7%)、投手 7/52(13.5%)。(那珂川)

甲山は野手 5/40(12.5%)、投手 5/30(16.7%)くらい(概算)。(NIGHT-D)

  • 数値は自己申告
  • 枠つぶしとは、読んで字のごとく「枠をつぶす使えない選手」のこと

100年たっても変わらない枠つぶし率、それが博多クオリティ!

話戻って、制質完も初期値別でどの程度上昇したかの表。

制球の上昇っぷり 球質の上昇っぷり 完投の上昇っぷり
振り後値
人数27356490 270810630 2701511100
上昇09001170 15018240 13001480
上昇110113320 10022240 8000620
上昇24112000 5040010 6014100
上昇34130000 1010000 0000000
上昇40000000 0000000 0000000
上昇50000000 0000000 0000000

アレ? 振り後の球質Eっていないのか…。今気づいた。

球速のように4ランクとか5ランクのアップはない(上がるとこないから当然だが)。唯一、制球でのみ3ランクアップが4人いるのは重点の成果だろうか。制球はD以下で終わった選手が1人しかいない。D以下で終わる可能性を持った選手が8人いることを考えると(以後、1/8 と表記)、判別する術はないが重点の他に個人特訓も加えているのではないかと推察される。質もD以下で終了は 1/8 だし、完もC以下終了が 1/6 だ。だめな奴がだめなまま、というケースが非常に少ない。だめなのがだめでなくなる何かが個人特訓なのだろうか。本当にそうか? 手持ちのデータだけでは分からない。

ぬるいリーグだから?

選手のデータを舐め回すのはこのくらいにして、別角度からアプローチしてみよう。以下の資料をご覧いただきたい。

リーグ全体の能力が低めなら、平均を上げるべく成長しやすく、低下しずらくなります。逆に能力が高めなら、平均を下げるべく成長しずらく、低下しやすくなるわけです。

なので、周りの能力が低ければ、それだけ上昇しやすいわけです。

この平均は能力ごとにとられますから、長打が全体的に低いリーグにいれば長打を伸ばすのは容易という事になります。

このへん、結構大きいんじゃないかと思ってます。

本来は、4割打者続出とか、70ホーマーばんばんでるとか、逆に首位打者が2割台とかならないようにつけくわえたロジックですが、それだけに、即効性があり強力に働きます。

昨年の首位打者が2割台だったとしたら、のんびり僅かな補正かけても、翌年にもやっぱり2割台でしょうから、速攻で劇的に打撃能力が上昇するわけです。もう、どのくらいだったか覚えてませんが、最大、上昇確率が2倍くらいまでいったはず。

ナイス事実発覚である。分からないところが分かってくるかもしれない。これをきっかけとした調査結果が、資料6だ。Excel での閲覧推奨。表は左から下記の通り。

  • 年度
  • 能力名
  • フレアーリーグの平均能力
  • フレアー以外の平均
  • フレアー以外で最高リーグの平均
  • フレアー以外で最低リーグの平均
  • フレアー以外の平均とフレアーの差
  • 最高リーグの平均とフレアーの差
  • 最低リーグの平均とフレアーの差
  • リーグnの平均…

球速・回復はマイナスになっていればフレアーが劣っていることを示し、他はマイナスならフレアーが優れていることになる。っていうか 3行目〜 6行目以外はどうでもいい。ついでだからグラフも作った。余計なパラメータもあるが見逃して欲しい。

ここでさっきの疑問「個人特訓か?」が解ける。きっとフレアーリーグは平均が低いに違いないのだ。まず球速。ほら低い…くない。むしろ高い。特に 251-260 と 281-290 は平均 1キロも高い。きっと博多も苦労したのだろう(したの?)。フレアーに集められるチームは下3つは弱々だからドラフトで高速投手をとりやすかったとか、そういう理由だろうか? うーん、もしかしたら計算が間違っているのかもしれない。まあいいや。問題は平均が高いくせになぜ伸びているかだが…なぜだろう?

制球は平均よりちっと低く、球質は平均よりめちゃくちゃ低い時期が多い。1リーグに80人からの選手がいて、0.3-0.5 違うっていったらそれは相当格差がある。この2つは平均より劣っているからして、並のリーグよりは上昇度合いが高いということであれば計算通り(何かと比較できないので主観だが)。また、博多が球質に振らないのも自リーグの平均が低いからじゃないか? と勘ぐることもできる。その割にはあまり高くなっていないので、無用な勘ぐりであるかもしれない。

ついでに全体の傾向にも言及すると、球速は281年度を境に、平均は変わっていないがいいリーグと悪いリーグの差が激しくなっている。新しい何かでも導入されたのだろうか? また、完投だけが全体に上昇傾向となっている。振る人が増えたのだろうか。球質・制球は低下しつつあるので、その分だろうか。

博多と他のフレアーリーグのチームを比較してないので憶測だが、博多は常に勝利するため監督能力が他チームより高く、また、オーナーの育成能力も高いため(いいとこで重点や特訓をかけられる)、リーグが弱いために割り当てられた上昇枠(というものが仮にあるなら)を多く分捕ることができるというのはどうだろうか。我ながらちょっと弱い推理だ。年代別成長数も出すべきだっただろうか。嫌だ。面倒は嫌だ。却下、却下である。

お茶を濁す意味で、最後に資料7。49年間の各リーグ平均防御率である。フレアーリーグは平均値では全体で2番目に悪い防御率となっており、RBO平均(約4.00)より悪いのは 28/49。4.20より悪い年17回というのも最多タイ。疑う余地なく、リーグ防御率が悪いリーグである。ここからは半分妄想が入るが、リーグ防御率も投手の成長に何らかの関係があるとするならば、フレアーリーグは投手育成に有利なリーグであった、と言えるのではないだろうか。

リーグ防御率は投手がよくても守備力が低かったり野手がすごすぎたりすれば悪い数字が出るものだから、投手は悪くないのに投手が伸びまくる、というのはあるのか? ってことが言いたいわけだ。もっと考えると、自チームの野手も投手もかなりよくて、他チームの野手と投手も悪くはないとしても、他チームの野手の守備がボロくてリーグ防御率が悪かったり、運用がまずくてリーグ打率が低かったりすると、さっきの割り当て上昇枠分捕り作戦で自チームの良い野手や投手をさらに良く伸ばしやすいとか、そういうテクニックが使えるのか? ということ。能力が高くても数字が出なきゃ弱いと判定されて能力が上がることもあるのかと。

そもそも、博多の成長が他と比較して多いのかどうかすらはっきりとはしていないことに今更気づいた。他リーグの他チームのデータをいくつか集めて比較しないことにはなんとも言えない。もはや何が言いたいのかと。

もう疲れたから結論

  1. リーグ平均は影響するが、まだ私にとっては現実とオカルトの境界で戦力にはなりえない。
  2. 当たり前かつ言い古されているが、使えない選手をとらない。
  3. 即148制A球B完A。これが博多スタンダード。

次回は横浜Lか甲山の予定だが、おそらく横浜Lになるだろう。甲山は自分で時々何か書くことがあるから。それとは別に、成長/衰退率とかも調査したいのココロ。あるのは“やる気”だけで、“やる”気はないけども。

4月はOBオールスターをやるのでしばらく放置になると思う。

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