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パソコンの買い方2

上記のつづきです。今回はスペック用語とその解説。ただし、細かいところまでは説明しませんし、一部に必ずしも正確ではない表現を使用しています。でも、実用的な範囲ではだいたい合ってます。初心者用の目安程度に思っておいてください。とはいえ、あんまり一般的な話をしても「結局どれならいいのよ?」ってトコロが見えてきませんので、次回以降は実例(どこのメーカのアレとか)を挙げて具体的にどれがどうなのかと、「やりたいこと」別に何が必要かをやっていこうと思います。

CPU

中央処理装置。パソコンの動作速度に影響する部品です。単位の GHz はギガヘルツと読み、意味は動作周波数…要するに仕事の速さです。

これの性能が高ければ高いほど、いわゆる「パソコンが速い」ということになります。例えばブラウザでヤフーのトップページを表示させる操作を行った場合、高性能なCPUなら、パッとすぐにページが表示されることが期待できます。低性能な場合、ちょっと表示に時間がかかるようなことがあるかもしれません。あとは…Flash(Youtubeやニコニコの再生)がカクカクになるとか。

速ければ速いほどいいのですが、現在のPCに搭載されているCPUなら、特に高性能を必要とする、やりたいことがない限りどれを選んでも大差ありません。例えるならば、予算を1万円増やすことで10秒かかる作業が1秒に短縮されるならともかく、0.001秒が0.0001秒になっても大して変わらないでしょ? ってことです。そこまで極端ではないですが、その分の予算で何か別のものを買った方がいいです。

シリーズ値段大体の性能名称の例読み方備考
Core 2 Quadかなり高いかなり高いCore 2 Quad Q6700コア ツー クアッド4コアが必要でなければ Core 2 Duo でOK
Core 2 Duo高い高いCore 2 Duo E8400コア ツー デュオコレにしといて悪いことはない
Athlon X2安め高い~普通Athlon X2 5600アスロン エックスツー中~低価格帯での価格性能比は良いが、メーカ製の採用例は少ない
Pentium Dual-Core安い普通Pentium Dual-Core E2180ペンティアム デュアルコア安物ならコレになる、悪くないよ
Celeronかなり安い普通より下Celeron 540セレロン積極的に選ぶ理由はない
  • 特に説明がない限り、シリーズ内の上下関係は型番の数字の大小。
  • 種類が違うと1GHzあたりの性能も違うので、単純に「何GHzか?」での性能比較はできない、あるいは正確とはいえない。だいたいは比例するけども、盲信するほどではないってこと。
  • 余談だが、同シリーズ内では基本的に、速ければ速いほど消費電力が大きく、発生する熱量も大きくなる。よって、冷却ファンの騒音が大きくなったり、部屋がちょっと暑くなる可能性がある。または、同モデル(見た目一緒)でCPUだけ違う場合、高性能な方が発熱によって部品の寿命が短くなったりする可能性もある。こだわり始めるとキリがないので、よく分からないうちは気にする必要はない。

メモリ

主記憶装置。よくある例えでは、CPUが作業者とすればメモリは作業スペースに例えられます。ちなみにハードディスクドライブは収納棚に相当するとされます。収納棚(HDD)からデータを取り出して作業台(メモリ)に並べ、作業者(CPU)が捌くと。

単位はMB(メガバイト)かGB(ギガバイト)。1GBは1024MBですので、強さは 256MB<512MB<1GB<2GB です。数字が大きければ大きいほど、作業スペースが広いことになります。広ければ広いほどいいですが、作業者たるCPUや、OS(ここではWindows…後述)が持て余すような広さがあっても無駄ですし、広さを必要とする作業(例 : 超デカイCGを作る…これもまた高性能を必要とする、やりたいこと)が特にない場合、適度な容量があれば問題ありません。また、現在のWindowsでは4GBまでしかメモリを認識しないので、大量に搭載しても無駄の一言です(64bit版Windowsを除く)。

最近はデュアルチャンネルといって、例えば10の速度のメモリ2枚を、1枚のつもりで使い速度を20にするようなことをするのが主流です。電池を直列でなく並列で使うような感じ? ですので、搭載メモリ量が2GBと書いてあった場合、だいたい 1GB+1GB で、1GBの速いメモリとして使用されています。

とかなんとか言ってますが、メモリはいろいろとアレなので、何も考えず下記の表を参考にしてください。

条件最低限必要なメモリ量
OS が Windows Vista2GB(1GB+1GB)
OS が Windows XP1GB(512MB+512MB)
  • Vista はともかく、今時はXPでも2倍の 1GB+1GB が欲しいと言いたい…けど、最低限ではないような…微妙。できれば積んどけ、くらいで。

搭載メモリがこの表より少ない場合、下記のようにしてください。

メーカ製PCを購入する場合
  • より上位の、メモリ搭載量が多いモデルに変更する
  • 購入時点で増設できるか確認し、できるならする。店によっては割引があったりする
BTOで購入する場合
  • メモリを増設する場合と、よりメモリ搭載量の多い上位モデルとどっちが割安か考える(標準モデルに増設するのは一般に割高)

メモリを必要な量だけ搭載できない場合、購入を考え直すことをお勧めします。メーカ製の増設は本当に割高なので、割引もキャンペーンも何もなければ上位モデルに変更する方をオススメします。

あと、XP で256MBとか、Vista で 512MBとかは、私の好みが入りすぎかもしれませんが、罠・詐欺・悪徳だと思ってください。

ハードディスクドライブ

補助記憶装置。メモリのところで収納棚と例えた通り、大事なデータをしまっておくところです。単位はメモリと同じGB(ギガバイト)、あるいはTB(テラバイト)。1000GB = 1TBです。メモリ(1024で次の1)と計算が違うのに疑問を持たれるかもしれませんが、とりあえず気にしないでください。大した違いじゃありません。

最近のメーカ製なら、160GB~500GBくらいが普通? 例によって高性能を必要とする、やりたいことがない場合なら、160GBあれば十分です。Windowsその他がだいたい10GB~30GBくらい占領しますが、それでも100GB以上残るので十分でしょう。

大量に必要となる例で最もありえそうなのは、録画用途でしょうか。例えばDVDは容量4.7GBですが、録画できる時間はだいたい2~4時間ですよね。同じ画質で録画しようとすれば、ハードディスクドライブのうち録画に使える容量が100GBあっても40時間~80時間。せいぜいDVD20枚分ってところです。これじゃ足りないですよね。撮り溜めできない。DVDレコーダが普通300GBくらいありますから、それ以上あって、やっと実用くらいではないでしょうか。もっとも、地デジ画質(TS)ならたとえ500GBあっても50時間分くらいにしかなりませんので、さらに必要です。場合によってはハードディスクを2台搭載することもあるでしょう。500GB×2台とか、1TB×2台とか。

メーカについては割愛。コダワリがなければどこのでもいいです。

光学ドライブ

CDとかDVDを読んだり書いたりする機械です。説明するまでもないので、表を見て欲しいのを選んでください。最低ラインはDVD-ROMが読めることなので(読めないと Windows Vista のインストールができない!)、どれでもよければどれでもいいです。それでも指針が欲しければ、スーパーコンボ以上をオススメします。DVDが焼けるか焼けないかは、一般的なデータのバックアップを考えるならかなり違いますし、価格も下位と大きな開きはないので、「上位は下位を兼ねる」ってヤツで。

種類CD読みCD書きDVD読みDVD書き
-ROM-R-RW-ROM-R-RW+R+RWRAM
コンボドライブ×××××
スーパーコンボ×××
マルチドライブ××
スーパーマルチ
ハイパーマルチ二層二層

これ、ややっこしいですよね。表記はメーカーによって少し違う場合もあります。ブルーレイはよく知らないので割愛。

メーカについては割愛。コダワリがなければどこのでもいいです。でも日本メーカは他国メーカのより、動作音が静かな傾向があるようなないような。でも1日中ぶん回すようなものでもないですし、頻繁にDVD見るとかでなければ気にしなくていいです。

ディスプレイ

画面のことです。ないと困るっていうかパソコン使えませんし、人によってはコレをパソコン本体だと思っているくらいですから、重要です。使う限りはずっと見つめるものなので、できればいいものを選びたいところですが、よかろう高かろうが激しいですし、メーカ製はディスプレイが付属している場合が多いので、選択の余地は多くありません。

ここでは、難しいことはナシで、いくつかの事項に絞って説明します。ちょっと難しいことは、以前の記事「最近の液晶ディスプレイ」と、Google先生を参照してください。ドットピッチについてのみ、コッチの方が詳しいです。

サイズ

画面の大きさです。テレビだと○○インチとか○○型とか言いますが、それのことです。

デスクトップでスクエア(四角い画面)なら17インチ以上を推奨します。今時それより小さいのなんか、ほぼ売ってないとは思いますが…。ワイド(横長の画面)なら21インチ以上を推奨します。19ワイドは体感(っていうか主観)で17スクエアより小さく感じますし、実際にも画素数はドッコイドッコイです。

地デジやDVDがメインになるならワイドのがいいですが、OS が XP以下の場合はビデオカードのドライバによってはワイド表示をサポートしてない場合もありうるので、要注意。特にオンボードの場合など。

解像度

画面に表示できる点(画素)の数を表します。単位はドット。解像度が高いほうが(点の数が多い方が)より多くの情報を表示できます。たとえば大きさが320 ×240ドットの画像を表示させる場合、解像度が低いディスプレイ(1280×1024ドット)では同時に16枚までしか表示できません。解像度が高いディスプレイ(1600×1200ドット)なら、同時に25枚を表示できます。商品的に1600×1200は1280×1024の1ランク上なだけですが、表示面積では約1.5倍の差がつきます。

同じ表示面積の場合、画面サイズが大きい方が見かけ上アイコンなどが大きく表示されます。例えば17スクエアと19スクエアの解像度は同じ1280×1024なので、19インチの方が大きく表示されます。ドットの大きさ(ドットピッチ)が違うからです。下表はその比較で、上が大きい、下が小さい。同解像度なら、大きなドットピッチの方が見やすいです。目の悪い人は要チェック。17スクエアと19スクエアの差は、数値では僅かですが体感はデカイ。

画面サイズ解像度ドットピッチ(mm)倍率(1280×1024 = 1)
19スクエア1280×10240.294mm1.00
26ワイド1920×12000.292mm1.76
19ワイド1440×9000.284mm0.99
22ワイド1680×10500.282mm1.36
21.3スクエア1600×12000.270mm1.46
24ワイド1920×12000.269mm1.76
21ワイド1680×10500.269mm1.36
17スクエア1280×10240.264mm1.00
20ワイド1680×10500.256mm1.36
20.1スクエア1600×12000.255mm1.46

が、実際の利用シーンを考えた場合、縦は横より価値が低いです。よって、倍率の通りに使い勝手が向上するとは限りません。なぜなら、ブラウザを縦に並べる人は多くないだろうからです。もちろん、画面サイズに合わせて使い方を創意工夫すればよいのですが(または、好みに合った画面を買う)。

あるいは、17インチか19インチを2台以上購入して、1画面1ウインドウとするのが割安で簡単です。ただし、これはパソコン本体側が対応してないとできません。買うときに、これができるかどうか、店員か知人に確認すること。

光沢

画面が光沢(グレア)か、非光沢(ノングレア、アンチグレア)か。選び損なうと超不快です。

項目光沢非光沢
照明の写り込みあるほぼない
テレビとかビデオキレイで鮮やか地味
事務作業向かないいわゆるパソコン画面
適した距離遠くから見る近くから見る

リビングでテレビ代わりに使うような用途なら、光沢の方が良いと思います。パソコンとして使うなら、非光沢の方が良いと思います。

どうしても光沢/非光沢が手に入らないか選択できない場合、液晶保護シートを貼り付けることで、一応の改善が可能ではあります。そういう手もあるよってことで、本題からは外れるので詳細は割愛します。

接続

パソコンとディスプレイを接続する端子ですが、2種類あります。D-Sub(アナログ)とDVI(デジタル)の2つです。フツーはDVIの方がキレイですので、DVI接続できるならDVI接続をオススメします。

最近のディスプレイは2種類とも対応してますが(端子が2種類ついてる)、すげえ安価なディスプレイはD-Subしかついてなかったりします。パソコン本体も、両方対応してたり、どっちかしか対応してなかったりします。パソコンとディスプレイを別々に買う場合は注意すること。

DVIの場合、ケーブルが何種類かあって面倒くさいです。間違えて買わないよう、ケーブル付属でない場合は店員に確認すること。

品質

難しいです。実物を見て判断するしかありません。品質を見るには、以下のような方法が簡単です。

  • 画面を全部白くする : 白にムラがどのくらいあるか。粗悪な液晶だと、ギラギラして白だか銀だか分からなかったり、波状の模様が見えたりします。いい液晶は、紙のように白くなります。
  • 画面を全部黒くする : ちゃんと黒になってるかどうか。粗悪な液晶だと、バックライトが漏れて明るく、黒に見えません。いい液晶は、電源切ってるんだか黒を表示してるんだか分かりづらいくらい黒くなります。
  • 画面を全部適当な色にして正面から見る(視野角) : 画面の中央、端、角が、同じ色かどうか。粗悪な液晶だと、中央と端で色が大きく違って見えます。いい液晶だと、正面から見なくても同じ色に見えます。

※液晶の構造を簡単に説明すると、人間様の目玉-画面オモテ-液晶面-バックライト-画面ウラ、になっていて、バックライトの光を液晶面がイイカンジに透過させたり遮ったりすることで色を出しています。白は光を全部透過する、黒は光を全部遮ることで表示します。安物だと、白のときは液晶面が光をちゃんと透過できなくてムラになったり、黒のときは液晶面が光をちゃんと遮れなくて光が漏れたりします。

とかなんとか言いましたしたが、本当に重要なことは単純に品質の良い液晶を見分けることではなく、何を大事にして何を切り捨てるかです。いい液晶は高すぎますから、譲れないところは重視しつつ、重要でない項目を切り捨てなければなりません。でも、大事なところを間違って切り捨てたら大変です。以下、何を取って何を捨てるかの目安。

  • 1日1時間以下しか使わない : 値段だけ見ればいい。浮いた分で焼肉でも食え。一番安いの買って、不満が出てきたら買い替えろ。
  • お絵かきしたい : 色に気を使う。ちょっと高いが、表示形式にIPSとかPVAとか書いてあるやつを選ぶ。それらは応答速度(残像拳)が遅めなので、動画やゲームで不満が出るかもしれないが諦めろ。
  • テレビ的にリビングに置くんだけど : 視野角と画面サイズ。画面をナナメから見てもちゃんと見えるやつにする。できれば24インチ以上でフルHD表示可なディスプレイ(1920×1200)がいい。色は諦めろ。
  • ゲームバリバリ : 応答速度が5ms以下とかの、速いやつを買え。最新のゲーム機を繋ぐならHDMI端子も欲しい。画面サイズもできれば…。色とか視野角は諦めろ。
  • 1日8時間以上使うかも : 悪いことは言わない、目のためにディスプレイ以外の何かを諦めろ

実物を見られない場合、2chのハードウェア板や価格コムなど、Webでの評判を参考にするしかありません。

Windows

OS(オペレーティングシステム)。本来はなんかワケわかんない機械であるコンピュータを人間様が簡単に使えるようにするための基本ソフトです。Windowsはそれの一種で、主流です。

現在、フツーに販売されている Windows は XP と Vista の2種類があります。また、それぞれ複数のエディションがあり、搭載機能と値段が違います。

Windowsエディション値段特徴
XPHome安いXPのフツーの人向け
Professionalフツー今コレを選ぶ理由は普通ない
Media Center Editionフツーより下安くて機能追加のPro。今さらXP買うならコレ。パッケージ販売はなく、OEM/DSPのみ
VistaHome Basic安いVistaの派手機能はないが、必要十分
Home Premiumフツーコレにしといて悪いことはない
Business高いXP Proが必要だった人や、バックアップ機能とかが気になる人はHome Premiumよりコレがいいかもしれない。でもメディアセンターはついてない
Ultimate高すぎ!Vistaの機能が全部入りだけど、高すぎ

機能を説明するのが面倒くさいので、説明しません。知りたきゃ自分で調べればいいし、だいたいは知りたくならない限りは必要ない機能です。ですので、特にコダワリがなければ Vista Home Premium か Vista Home Basic でいいです。メーカ製はだいたいこれらを搭載しているはずです。

64bit版は間違っても選択しないこと。とにかく選択しないこと。

ここに取り上げられていないような項目は、高性能を必要とする、やりたいことがない限りは無視しても差し支えありません。

次回へつづく。結構削ってるんだけど、1回で収まらない…。あとは、具体例(デスクトップ、ノート)、やりたいこと別の必要な機能、PC周辺機器か。

コメント:10

木俣 08-07-10 (木) 15:40

Fatal error: Uncaught Error: Call to undefined function split() in /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-content/themes/wp.vicuna.exc/functions.php:516 Stack trace: #0 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/class-wp-hook.php(326): indent_comment_body('<p>>\xE7\x8F\xBE\xE5\x9C\xA8\xE3\x80\x81\xE3\x83...') #1 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/plugin.php(205): WP_Hook->apply_filters('<p>>\xE7\x8F\xBE\xE5\x9C\xA8\xE3\x80\x81\xE3\x83...', Array) #2 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/comment-template.php(1082): apply_filters('comment_text', '>\xE7\x8F\xBE\xE5\x9C\xA8\xE3\x80\x81\xE3\x83\x95\xE3\x83...', Object(WP_Comment), Array) #3 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-content/themes/wp.vicuna.exc/comments.php(54): comment_text() #4 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/comment-template.php(1617): require('/home/kyouso/ww...') #5 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-content/themes/wp.vicuna.exc/single.php(62): comments_template() #6 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/template-loader.php(106): include('/home/kyouso/ww...') #7 /home/kyou in /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-content/themes/wp.vicuna.exc/functions.php on line 516