- 2008-04-17 (木) 15:31
- コンピュータ
目玉の価値は15万円以上か。
以下、自分が買った、使ってる、あるいは買うなら、というもの。目に優しいのが大前提。
簡単な基礎
- 液晶のパネルは大きく分けて、TN、VA、IPSの3種類がある。
- TN : 安い液晶はほぼコレ。安価で応答速度が早い(残像が残りづらい)。欠点は視野角が狭く、ヨコや上下から画面が見づらいこと。ひどいのになると、正面から見てても画面の端の色や輝度が変。19インチ以上の安いワイド液晶で実感できる。発色も他と比較して良くない方式な上、価格重視の機種が多いため余計に発色がよくない傾向にある。基本的に目に優しくないが、その特性から動きの速い動画やゲーム向き。だが、視野角が狭いのでリビングには向かない。
- VA : ちょっと値のはる液晶ディスプレイや、液晶テレビはコレが多い。TNと比較すると、バックライトの漏れが少ないため黒が綺麗で、コントラスト比を高くできる。視野角もTNより良い。同じVAでもメーカによって画質や目への優しさは大幅に違い、例えばSHARPは高品質だがAUOやSumsungだと数段劣る。様々なことをしたいが1枚しか買えないのなら、TNやIPSみたいな欠点のないコレがいいかも。
- IPS : かなり割高で数が少ない。発色と視野角は他2つより良いが、応答速度とコントラストで劣るため静止画向き。VA同様、メーカによってデキが大きく違う。日立やNEC製のパネルは非常に高品質。もちろんかなり値は張るけど目に優しい。本当に優しいから1回使ってみて欲しい。
- 大まかな価格比較 : TN<海外VA・IPS<<国産VA・IPS
- 大まかな目への優しさ : TN<海外VA・IPS<国産VA・IPS。
- オーバードライブ : 応答時間を短くする必殺技。カタログ上の応答速度が同じくらいでも、コレがあるとないでは大違い。
- ドットピッチ : 1ドットの大きさ。解像度が同じでサイズの違うディスプレイの場合、サイズの大きい方がドットピッチは大きくなる。大きければ当然文字なども大きく表示される。逆に小さければ高精細ということだが、字は小さく見づらくなる。
- ドットピッチの大きさ比較 :
15>19>18.1>21.3>17>20.1>16>12.1
。17インチがWindows標準。 - VESA規格 : 液晶ディスプレイとアームを取り付ける規格。これに適合しているディスプレイに、これに適合しているアームを取り付けられる。
17インチ
事実上、中古しか選択肢はありません。
NANAO L567 [PDF]
2台所有。実売2万円前後(中古)。
目に優しい 日立 S-IPS パネルを採用。L565もパネルは同じだけど、足が違う。L565は普通のチルトのみ足ですが(でも金属足なので、そこらのディスプレイとは一味違う)、L567はArcSwingという、上下はレール移動で角度つけが2点ある足になっています。左右回転はできませんが、ピターッと机につけたりできるくらい柔軟に動かせます。画面を90度回転させることも可能。
色温度も4000kから10000kまで500kごとに設定できたり、輝度10%~30%くらいで十分まぶしくないので、目の弱い人には神。
欠点は、ベゼル(額縁)が今となっては広すぎること(特に下部)。たまにベゼルにヒビが入る人がいること(温度変化…素材の問題らしい)。応答速度が35msと激遅なため高速で動く何か(動画やゲーム)には不向きであること(不向き以下ではないが)。パネルの欠陥により長期間使用していると(5000時間以上くらい?)画面左上に必ず黒ずみが発生すること。
しかし、この黒ずみに関しては利点とも言えます。なぜなら、NANAOは無償修理(対策パネルへの交換)に応じてくれるから。保証期間外でもOKらしく、使いまくったものでも新品に交換できるわけです。ちなみに保証期間は5年(パネルは3年)で、高い分サポートはしっかりしているのがNANAOのいいところ。でもパネルの生産が止まったら終わりでしょうから、ノンビリもしていられません。L567をお持ちで黒ずみの発生している方は、保証期間外でもダメ元で電話してみましょう。
あと、中古で保証書がなくても大丈夫です。なぜなら、こないだ買ったL567も交換してもらえたから。もちろん元から持ってた保証書アリのL567も交換してもらえました。黒ずみ交換の顛末については後ほど書きますが、今すぐ知りたい人はぐぐってください。
中古店やヤフオクでは交換前と交換後とが存在するので、購入時はよく調査すること。ある程度の期間使用されていないと顕在化しませんが、画面を真っ白にして左上に黒ずみがあればまず交換前です。また、交換済は使用時間がリセットされているものと、そうでないものがあります。
NANAO S1731-SA
所有はしていないけど、会社に買わせて仕事で使ってます。実売45,000円前後。DELLだったら22インチ買えるぜ…。
Sumsung PVA パネルを採用。足はArcSwing2で、チルト、上下(弓型のレールで角度つけられる…旧ArcSwingは直線レール)に加えて回転もできるスグレモノ。L567のArcSwingより奥行を取らない分だけ優秀だと思います。
L567と比較すると、スペックの数字では圧倒するものの目への優しさは確実に劣り、いわゆるギラギラが散見されます。輝度を10%前後まで落とさないと実用ではありません。色温度は5000K、6500K、9300Kの3段階しかないけども、5000Kがあるだけマシ。
逆に言えば、普通の蛍光灯の部屋で輝度10%色温度5000Kにすれば実用範囲にはなりますし、そこらのディスプレイに劣ることはまずありません。コレと似たようなパネルを搭載した他機種と比較しても、さすがNANAOと言える画質の良さ。
しかし、45,000円はコストパフォーマンスが悪い。三菱19インチと迷ったのですが、さすがに並のTNとの比較ではこちらに軍配が上がりました。自分で金出すなら選ばないですね。
19インチ
このクラスも「目に優しい」視点での新品の選択肢はほぼありません。それでもどうしても19以下がいいなら、三菱かアイオーのTNをお勧めします。見た限りでは他よりマシに思えるから。TNだから必ずしも悪いってわけじゃありません。
NANAO L797
実売11万円程度。
NEC SA-SFTパネル(IPS)を採用。店頭で見た限りでは、すごくいいです。L567の上いってると思います。
しかし、11万円は割高すぎる。もうちょっと積めば21インチ以上(1600*1200以上)が手に入ります。19インチは17インチと同じ解像度(1280*1024)なので、さらに割高感が高いです。
20インチ~21インチ
価格と優しさの妥協点は、現在ここらへん。
三菱 RDT201L
20.1インチ(1600*1200)。実売5万円程度。
TNパネルなので、あまり期待できないかと思いきや…「TNの割に」結構いいです。下手なVAやIPSよりこっちの方がいいかもしれない、と思うくらい。
ただし、欠点も多いです。ドットピッチが狭い(20.1インチで1600*1200は17インチの1280*1024より細かい)、足がチルトのみ、縦回転できない、オーバードライブなし。TNの欠点も当然健在。
とはいえ、20インチが5万円は割安感アリアリだと思います。趣味で買うには面白みに欠けるけども、仕事で使うにはいいんでない?
NANAO L997
21.3インチ(1600*1200)。実売14万円以上。
日立 S-IPS パネルを採用。2ちゃんねるでも評判です。照明の明るすぎる店頭でも分かる高品質。
L797と比較すると、+3万円でこのサイズ。買うならこっちだなと思います。場所や予算の制約があるなら、制約の方を先に解決すべきなくらい、こっち。
足がちょっと高めなので(90度回転を考慮?)、画面を机面ピッタリにしないと気が済まない人には向かないかもしれません。でもこのクラスなら、足がまずいなら別売りの足かアームを買ってくればいいと思います。足だけで切り捨てるには惜しいです。
NEC LCD2190UXi
21.3インチ(1600*1200)。実売15万円以上。
NEC SA-SFT パネルを採用。2ちゃんねるでの評判はL997と同等。しかし、店頭で見たことがないので評価不能。NECのディスプレイってあんまり見かけないんですよね…。
NANAO L985EX [PDF]
21.3インチ(1600*1200)。実売5~6万円前後?(中古)。
日立 S-IPS パネルを採用。大きいサイズで目に優しくて安くあげたいなら、中古でコレが選択肢になるでしょう。応答速度は超遅いです。実物未見だけど。1度は実物を見てみないと買えないなあ。
L887の方が2ちゃんねるでの評判は上のようですが、こちらは20.1インチでドットピッチが小さいことと、中古で8~9万円もするため、そこまで出すなら新品でL997買うかなあ、というところです。安く見かけることができれば話は別ですが。
22インチ以上
テレビ(笑)
SHARP AQUOS LC-26P1
26インチ(1920×1080)。実売15万円前後。
当然のように SHARP ブラックASVパネル採用。いわゆる亀山ナントカ。これまた当然のように地上デジタルチューナーを搭載し、PCモニタとして使用中にも子画面で表示できます。テレビですからゲーム機やDVDレコーダなどもそのまま接続できますし、他にも入力端子多数。15万円クラスのディスプレイとしては割安も割安。超割安です。PC用ディスプレイと違って、家電量販店で入手できますし。
しかし、しょせんはテレビ。欠点も多いです。テレビとしてみれば高画質でも、PC用のディスプレイと比較すればやはり画質は劣りますし、消費電力も124Wと高め。足も不自由。そして何より本体色が…。白で光沢なんて、それだけで却下モンです。
でも、26インチディスプレイとフルHD地上デジタルが同時に手に入るのは、すっげえ魅力的。色がNANAOホワイト(セレーングレイ)だったらなあ。
(おまけ)アーム
足が不自由なディスプレイや、足が邪魔なディスプレイや、書き物をする時に机を広く使いたい人に。耐荷重に要注意。
エルゴトロン LX デスクマウントアーム
実売20,000~25,000円程度。用途に応じて動かしたい人はコレ。
展示品を触った限りでは、下手な安物を買うくらいなら、思い切ってコイツの方がはるかにいいと思いました。造りがよくて、自由に動くのにピタリと止まるのね。重みで垂れたりしない。
2本腕のデュアルもあるけど、高い。45,000円くらいします。
8軸式ロングくねくねデュアルモニタアーム
実売1万円前後。2枚のディスプレイを取り付けられます。
LXアームと違い、位置を決めたら固定しなければならないし、2枚のディスプレイは同じ高さにしかできません。あと、結構奥行を取ります。
ディスプレイ4枚以上を取り付けられるものもあります。
中古ディスプレイ購入時の注意
中古は1枚しか買ったことないから、あまり鵜呑みにしないでください。ていうか他のこともね、購入歴がCRT1、液晶3(+会社1)、使用歴がCRT3種、液晶4種(ノート除く)な頭でっかちの言うことですから。
- DVI接続してもらう。店頭のは大抵アナログの分岐分岐分岐で画質はアテにならない。
- ドット欠けチェッカを走らせてもらう。常時点灯・常時消灯(欠け)・赤のみ緑のみ、いろいろあるけどフツーに見ても気づかないことが多い。買った後は気にしなくていいけど、買う前は値段が違ってくるので気にすること。ド真中常時点灯でなければ、あった方が逆に割安になってウレシイかも。あっても使ってると気にならなくなるし。
- 操作してみる。特に調整系や足や首。ボタンが壊れてたり、調整効かなかったり、首が動かなかったりしないか。そういうのがあってもOKなら構わないが、値段が(以下略)
- 付属品の有無。保証書、ケーブル、説明書など。あればあっただけ良いが、保証期間が切れてたら保証書いらないし、説明書はいらないし(メーカによってはWEBで見つかる。事前に狙いのメーカを調査すべし)、ケーブルは付いてて割高な中古より新品で買った方が安上がりかもしれないし。
- 使用時間を見る。NANAOならまず見られる。他のメーカは知らない。10,000時間を超えてる場合は割り切りが必要。もっとも、中古なので「これなら○年持てば元とれるかな」と割り切らねばならない。
- 汚れを見る。どこでどう使われていたかアタリをつける。同じように見えても汚れ次第で、たぶん煙草を吸わない人の自宅で使われていたとか、たぶん煙草ムンムンのオフィスで使われていたとか、たぶんリースあがり品でボロッボロだとか。もちろん3つあげた中の後2つはなるべく避けたい。
- 店を選ぶ。上に上げた程度の要求が通らないような店でなんか買わない。しかし、要求するときは「要望が全通りで、気に入ったら買うから」くらい言っておくと親切にしてくれるかもしれない。気に入らなければ気に入らなかったと言えばよろしい。
- メモ持参。狙いの型番や大体の価格はメモっておくこと。中古を後から買おうとか調べてから買おうとか買いたいときに買おうとかは、ズレてる。常に衝動買いの準備を怠らず、買える基準値に達するものがあった時に買う。
- 失敗を恐れない。買ってみてイマイチでも完動品ならヤフオクに出せる。
- ヤフオクで買わない。現物を触れないデメリットは果てしなく大きい。買うとしてもマトモそうな個人出品者から。業者は写真がソノモノではない場合が多いし、リースあがりや転売の匂いでむせかえりそうだ。
いや~、どれ買うか悩むなあ。
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コメント:3
- NIGHT-D 08-04-17 (木) 18:26
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