- 2009-05-30 (土) 22:43
- TVゲーム
鳴呼、おもしろかった!
一言で言うなら、オールスターファン感謝祭。あるいはプロの手による二次創作でした。
限定版
通常版を買いました。限定版商売は付き合っていたらキリがないので、私は全て棄権することにしています。だって、アレはやめとこ、コレは買おうか、なんて考えてたら結局全部買っちゃうじゃない! だから限定版には手を出さないよ、絶対!
シナリオ
一本スジが通ってるのがよかった。1つのゲームをクリアしてる感です。思えば「逆転裁判3」で感じた違和感はこれだったんだなあと。
どういうことかと申しますと、「逆転裁判3」も1本スジが通ってはいるのですが、2話目(仮面☆マスク)と3話目(カリヨーゼ)は本筋に全くと言っていいほど関係ない話でしたよね。別に関係なくてもいいんですけど、4回、5回とプレイしていると邪魔になってくる。邪魔というと語弊があるかもしれませんが、早く1話目の続きである4話目、5話目をプレイしたくなっちゃうんです(再プレイ時にはデータ消してからやってます)。
「逆転裁判4」でも、何度もプレイしていると2話目が邪魔になってきます。「逆転裁判4」の場合は2話目が不快なので、余計です。
邪魔になってくるとはいえ、その話自体の魅力が先を急ぎたい気持ちに勝っていれば何の問題もないのですが…早い話が、「逆転裁判」の3話目(トノサマン)と「逆転裁判2」の3話目(タチミサーカス)の違い、かなあ。「逆転裁判」では早くカルマと戦いたいけどトノサマンは外せない…! だけど、「逆転裁判2」だとサーカスの音楽がうるさくて。早くオオトロのBGMが聞きたいんですよ私は状態。意味わかる?
話を「逆転検事」に戻して…。全体の繋がりはいいのですが、2話目から4話目までが過去話になるのはどうかと思いました。先が読めちゃうじゃん? シーナがカズラって読めるよね? 他に適当な役者がいないから。あと、3にこだわるヤタガラスは人数も3人にちがいない…だったらアイツしかいねーよなーとか。
どうでもいいけど、2話目の飛行機の中が広すぎ(笑)。他のオカシナ部分が気にならないのは、私も逆転文法に慣らされたということでしょう。
逆転のことを何も知らず、初めての逆転シリーズが「逆転検事」です! なんて人はそうそういないはずで、買う人のほとんどが筋金入りの逆転ユーザであるだろうから、上記のようにオカシイ逆転的な部分や、どこはかとなく漂う「内輪感」は許せる。なぜなら逆転信者だから。万に1人のそうでないプレイヤーは、プレイしてどう感じるだろう。過去作を遊んでいなければ遊べないゲームではないと私は思うのだけれど、しょせんは信者の感想だからな…。
1〜2話目はあんまり印象に残ってないけど、それはたぶん、購入日の一昨日は都合により遊べなくて、昨日に1話目〜3話目をやって、今日、これを書いた日に4話目〜5話目をやったせいだと思う。何度かプレイすれば、また違った感想になるかも。まだ、隅から隅まで遊び尽くした訳でもないですしね。
一本道プレイ(後戻りせず自然に遊ぶ)で約20時間かかりました。ちょっとボリュームが足りないような気もしますが、5話目がかなり長かったので、終わった時点では短い気はしませんでした。
キャラクター
ミツルギ
違和感がない。全然ない。すごくミツルギ。主人公だっていうからナルホド化したりしないかと心配でしたが、どっからどう見てもミツルギ。どっからどう読んでもミツルギ。
イトノコも同様なので略。
ミクモ
ミヌキとは違うね。ミヌキはどうしてあんなに腹が立つキャラクターなんだろうね? 年齢のせい? ハルミは腹立たない。むしろかわいい。13歳メイも腹立たない。むしろかわいい。だから年齢のせいじゃない。
ミクモは出しゃばらない、のかなあ。いや、いい意味で無能だからかな。無能が不適切なら、無力か。マヨイもアカネ(蘇る)も実に無力でしたね。マヨイは逆転3で無力ではなくなってしまったので、時系列上の逆転3以降で助手にはならないと思いますし、なって欲しくないです。ファン的には見たいけど! 見たいけど!
それに比べて、ミヌキはウザいです。使えないくせに出しゃばりやがって! プレイヤー的には使えないくせにゲームの中では都合よくデキる奴でムカつく! いや、それとも主人公のせいかな? オドロキは視線がミヌキと一緒なんだよな。ナルホドとミツルギは違うんだな。うん、たぶんミヌキがウザいのはオドロキのせいだ。
ミヌキの話ばっかりしてしまいましたが、ミクモの話もしましょう。唐草模様の服がかわいいですね。以上。あと、「ぬすみちゃん」は反則ギリギリですね。霊媒がOKならこの程度のオーバーテクノロジーは何ということはないので、認められるか否かはキャラクターがムカつくか否か。霊媒はOK。カガクもOK。手品はNG。ぬすみちゃんはOK。ムチも…OK。
メイ
相変わらず最弱の当て馬ですね。ちょっとかわいそうですが、このキャラクターは適度に弱い方がキャラ的にもゲーム的にも引き立つと思うので、今後とも当て馬でいて欲しい!
13歳メイは2次創作の餌食。間違いない。娘にあの服を着せるとは、死してなお恐ろしい狩魔豪。
アカネ
相変わらず不遇なキャラクターですね。「逆転裁判4」ではあんな扱いで(アカネは最低の刑事だ)、今作ではチョイ役中のチョイ役でした。カガクの力もミクモに配分される始末…! BGMはスグレモノなのに、もったいないです。「逆転裁判4」のサントラはアカネのBGMのためだけに買っても惜しくないと思いますよ。
なんでこんなに扱いが悪いのだろう。
ロン
狼子、曰く。やっぱ骨格は太い方が良いですね。少なくとも、ガリュウよりは魅力的。ヤツはゲーム内での評価とプレイヤーの評価がかなり乖離しています。ただカッコイイだけのキャラクターに魅力は無いよ。
ダメージ時のアクションが少し弱いと思う。巻物を突き破るとかがあってもよかったのでは…終盤はシーナがいなくなっちゃうからなあ。シーナとの連携アクションがよかっただけに、後半は空気になってしまうのが惜しい。立場的には一貫して味方キャラなので仕方ないといえば仕方ないが…実質3話目のみの登場でジャケ写ゲットの役得者。
カズラ/シーナ
ミツルギが現実にいたら、こういう反応をされるだろうなーという。いや、我々も最初はそうだったじゃないですか。ヒラヒラで時代がかった言葉使いの検事さんを見て、カズラのように爆笑したはずなんですよ。それが逆転の文法に慣らされてしまい、いつしか気にならなくなっていたのです。むしろカッコイイと思い込んでしまったのです。これは1回しか使えないなあ。
シーナはロンの項でも書きましたが、途中で退場してしまうのが惜しいです。ロンなくしてシーナの価値はないので、ロンが5話目で空気になる以上はこれまた仕方ないか。
デミアン
一番好きよ。数あるその手のサービスの中から、そこはかとなくチャチさと古さと庶民臭さの漂うクーポンを選択するあたり、このキャラクターを作った人は天才だ。
その他
2人だけ違和感のあるキャラクターがいました。サイバンチョとオバチャンです。内面ではなく、見た目です。あいつら、正面向いてないと変じゃないですか? 今までは正面だったのが今作での立ち姿はナナメってて、誰かが適当にモデリングした3DCGみたいな違和感がありました。オバチャンのゼィゼィ顔は正面でないと味がないというか、立体的になるとキモイ…。
ナルホド、マヨイ、ハルミはあのくらいのチラ見せが理想的だと思ってたら本当にあの程度でよかった。
全体的に
「逆転裁判3」、「逆転裁判4」や「蘇る逆転」で見られたような、奇抜すぎる見た目だけでアイデンティティを主張するキャラクターが鳴りをひそめたのが、個人的にものすごくよかったです。「逆転裁判」のキャラクターなんて、地味だったけど個性さんが溢れ出てたでしょう。
いや、珍奇だから悪いってわけじゃないんです。珍妙なら珍妙なりの理由がなければ違和感を感じるのです。例えば「逆転裁判2」の3話目、逆転サーカスに登場するキャラクターは妙ちきりんですが、問題ないです。なにせサーカス団員ですから。しかし、「蘇る逆転」の刑事たちは明らかにオカシイ。あのようなナリをしている理由が分かりません。
帯に札束を挟むくらいは許容範囲…かな?
システム
とうとう最後まで裁判はやりませんでした。だけどやってることは「逆転裁判」と一緒という。
それだけに、「逆転裁判」シリーズではあった、探偵と裁判に分かれていることによるメリハリが失われているのはもったいないと思います。気分的に一段落しづらい。操作・ロジック・尋問(?)とあるのですから、もう少し区切りを明確につけて欲しかったです。
と思うのですが、全く別のゲームとして考えるならば、これはこれでOKだと思います。しかし、世界観からキャラクターから全て「逆転裁判」からの借り物なのに、システムだけ別に考えてね、というのは無理があるでしょう。どうしても逆転システムが頭にありますから。
ロジック
サイコ・ロックの簡単版みたいな感じでした。サイコ・ロックよりは現実味があるので、こっちの方が発展性があるかな…。
しかし、組み合わせが少ないので、多少適当でも正解にたどり着くのが容易です。もうちょっと難しくして欲しい…とはいっても、項目やペナルティを増やすのは簡易ですが面白くない。解くのに必須でない、関係ない情報を入れるとか、組み合わせを2つだけでなく、3つ4つとあるものもあるようにすればいいんじゃないかな? 数が決まってないと難しすぎるか。新システムだから、このくらいが丁度いいのかも。
ペナルティ
雑じゃない? ほぼ全ての場面でペナルティが小さすぎる、かつ同一です。1回当たり1/10くらいしか減らない。ラスボスだけ1/5。せっかく「逆転裁判2」からゲージ制になったのに、退化してると思います。「ロジック」が簡単すぎる原因も、半分くらいはペナルティが少なすぎるせいではないでしょうか。
操作
歩くのとかは、「逆転裁判」シリーズに逆輸入して良いと思うデキでした。複数のキャラクターが同じ場所にいるのを分かりやすく表現できるし、探偵は「逆転検事」式の方が分かりやすいです。
ただ、タッチペンでの操作がしづらいです。上画面のキャラクターを動かすには、下画面の操作パネルをタッチするようになっているのですが、これがやりにくい。全編に渡ってタッチペンのみでキャラクターの移動を行うのは、ストレス的に難しいと思います。下画面にキャラクターを表示させ、タッチした場所にキャラクターが自動移動するようなの(ゼルダ式)は、いかなる理由で採用されなかったのか気になります。
欲をいうなら、片手で全部操作できるコンフィグを用意して欲しいです。寝ながら片手で逆転したい。
BGM
尋問1(?)とミツルギのアレンジ曲(?)の追求(?)がいいですね。さっそくサントラ欲しい。
BGMのせいじゃないですが、捜査時に特定のキャラクターと会話するとそのキャラクターのBGMに切り替わる演出がウザかった。これは人によって好みが分かれるところかもしれないけど、場のBGMで通して欲しかったな。そうなるとキャラBGMをどこで流すんだって話になりますが…。
音の良し悪しはワカラン。DSをスピーカーにつなげてプレイしました。それで十分いい音に聞こえました。
その他
「蘇る逆転」でも「逆転検事」と似たような匂いを感じましたが、あっちはどちらかというと人気の1時間ドラマが改変期にやる2時間スペシャルみたいな感じでしたね。
前作の「逆転裁判4」と比較すると、ハッキリ申し上げて「逆転裁判4」は黒歴史、あるいはパラレルワールドにしてしまった方が良いのではないでしょうかね? あっちのナルホドさんは、マルホドさんってことで。せっかくキャラを壊したのに、キャラもシナリオも破綻してるし面白くないんだもん。漫☆画太郎ばりになかったことにしても、ファンは許すと思う。
「逆転裁判4」の続編として「逆転裁判5」を作るくらいなら、「逆転検事2」の方がいいんでないかと思うくらい。そう思う理由のほとんどは、「逆転裁判」〜「逆転裁判3」〜「逆転検事」の世界とキャラクターの方が、「逆転裁判4」の世界とキャラクターより魅力を感じるから。引っ越したいのはどっちかと言われたら、前者だもん。
「逆転裁判」シリーズは、カンペキにキャラゲーだと思う。キャラクターに魅力がありすぎてキャラゲーであることをやめられない。
私のこのゲームの評価は、文章を書いた量に比例しています。面白くなかったら「つまらん、ウザい、臭い」の3行で終わりですよ。
文中で「逆転裁判4」をずいぶんとクサしましたが、「逆転検事」に限らず、どんな作品だってケナしたりホメたりする要素や言葉はいくらだって出てきます。でも、いくらマズい要素があったって、遊んで面白いという事実があればホメるしかありません。だって面白かったんだもの。
- Newer: ジャンプ2009年27号
- Older: ジャンプ2009年26号
コメント:3
- Nkgw 09-05-31 (日) 0:13
-
Fatal error: Uncaught Error: Call to undefined function split() in /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-content/themes/wp.vicuna.exc/functions.php:516 Stack trace: #0 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/class-wp-hook.php(326): indent_comment_body('<p>\xE3\x80\x80\xE3\x81\xBE\xE3\x81\xA0\xEF\xBC\x93...') #1 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/plugin.php(205): WP_Hook->apply_filters('<p>\xE3\x80\x80\xE3\x81\xBE\xE3\x81\xA0\xEF\xBC\x93...', Array) #2 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/comment-template.php(1082): apply_filters('comment_text', '\xE3\x80\x80\xE3\x81\xBE\xE3\x81\xA0\xEF\xBC\x93\xE8\xA9\xB1...', Object(WP_Comment), Array) #3 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-content/themes/wp.vicuna.exc/comments.php(54): comment_text() #4 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/comment-template.php(1617): require('/home/kyouso/ww...') #5 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-content/themes/wp.vicuna.exc/single.php(62): comments_template() #6 /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-includes/template-loader.php(106): include('/home/kyouso/ww...') #7 / in /home/kyouso/www/kyouso/wp/wp-content/themes/wp.vicuna.exc/functions.php on line 516