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ホームズ彗星

  • 2007-10-31 (水) 2:14
  • 天文

こないだの月食は運悪く曇りで、せっかく買ったフィルムが余ってしまいました。また賞味期限切れのフィルムを生産するハメになるのかと思っていたところ、これはまたとない(ン年ぶりに天体観測を再開する)チャンスです。

というわけで、写真を撮りました。出来は素人なりのアレですが、きっとだんだん上手くなるよ(涙)ってことで、彗星を見られてめでたしめでたし。つうか現像って何? 過去の遺物? デジタル一眼レフ欲しい。50本くらいフィルム買って現像に出すこと考えたら、買っちゃった方が安上がりな気がする…むしろ買うべきなんだ…。

そこで斜め下いって現像セットを揃えてしまいそうな予感。ひかりがぶ。

以下ニャンピョウ。いや年表。

用語等の補足は末尾

ニャンピョウ

10/25
  • 増光のニュースが出る。だが曇り。
10/26
  • 台風。バースト終わっちゃったらどうしよう。
10/27
  • 台風。未明には晴れたらしいが、諦めて寝てた。痛恨のミスにならないでよかった。
10/28
  • 19時から開始。
  • 昼間は晴れまくりも、夜になると雲が出現。幸い(?)流れが早いので観望は可能。
  • ベランダから北極星が見えないことに今さら気づく。まじかよ。そりゃまずいよ誰か助けてよ。
  • コンパスどこやったっけ?
  • 外付けモータードライブの取り付け方がちょっと…こう? あれ? 説明書どこ?
  • ファインダーがズレまくりで役に立たない。どうせ色ボケのラムスデンだから無くても同じだと強弁して放置。
  • 星図がわりの天文年鑑と座標メモが見つからない。これがないと都会の明るい空ではアンドロメダ星雲を見つけられない…けど、極軸合わせられないなら無くても同じか? ほんとどこいったんだろ。
  • 望遠鏡の光軸もおかしいことに気づく。ちょ、おまwwwいくらなんでもイイカゲンすぎwwwww
  • フィルムの入れ方まで忘れてるとは思わなかった。
  • レリーズの使い方すら忘れてるとは思わなかった。
  • 秒針のある時計がないことに気づく。露出時間は手動(脳動)で。
  • って、F値別適正露出時間表がない。計算の仕方も忘れてる。別に月や惑星を撮るわけじゃないから今日はいいか…。
  • モータードライブは動いてくれたけど、なぜか日周運動についていけてない。遅い。極軸合わせが正確でないせいか、取り付け方がマズイのか、どっかサビてんのか、9年以上取り替えてない電池がマズイのか。
  • とはいえ、バーストから3日も経過しているから次のチャンスはないかもしれないし、いつ雲が広がるか分からないので、極軸は適当、光軸は放置、その他は見なかったことにして撮影する。ぱちり。
    ホームズ彗星
    • ホームズ彗星
    • 撮影時間 : 21:00ごろ
    • 露出 : 60秒
    • 背景が暗くないのは、見かけ上近くに灯りのついた民家があったため。
    • 肉眼だと、真ん中に花火玉が見える。霧状の花火って感じ。
    • 以下、特に説明ない限り直焦点撮影。機材は末尾
  • もちろん20枚くらい撮りましたよ! 一番マシなのでこれ…。
  • 台風一過で空はキレイだが、大気の揺らぎ具合がイマイチ。
  • 0時に撤収。
10/29
  • 20時から開始。
  • 昨日アキラカになった数々の問題を解消することを忘れた。
  • 極軸合わせと光軸修正で気がついたら23時。長期のブランクと初めての北極星が見えない状況で予想以上に手間取ってしまった。手元にW-ZERO3がなければできなかったかも(やり方完全に忘れてた)。
  • 極軸どころか星雲やら何やら自動で位置を合わせてくれる赤道儀もあるみたいね。なんと軟弱な! でも欲しい。
  • 極軸合わせ中に三脚を蹴飛ばしてしまい、かなり切ないことに。ピラー脚が欲しい。
  • モタモタしてるうちにホームズ彗星が死角に入ってしまい、かなり切ない。爆弾が欲しい。
  • モータードライブは電池を換えたらちゃんと動いた。悪いのは電池。俺様の放置…保管は完璧だった。
  • しかし追尾はイマイチ。極軸が適当なせいかもしらんけど、30秒で危険って意味ねー
  • イス用意して手動追尾のがいいような気がしてきた…。
  • シャッター切った時の衝撃が結構すごいことに今さら気づいた。
  • 仕方がないのでM45(すばる)とM42(オリオン座の散光星雲)を撮影。ぱちり。
    M45 プレアデス星団
    • M45 プレアデス星団
    • 撮影時間 : 23:00ごろ
    • 露出 : 30秒 (光害カットフィルタつき)
    • 横線はフィルムの傷だろうか?
    • やけに二重星が多く見えるのは、もちろんブレによるもの。
    • 天頂付近にいたため、街明りの影響が少なめ。
    M42 オリオン星雲
    • M42 オリオン星雲
    • 撮影時間 : 23:00ごろ
    • 露出 : 30秒 (光害カットフィルタつき)
    • ちょうどすぐ下にどっかの社宅があってまぶしい以下略。
    • 30分くらい露出かけてみたい。
  • 60秒以上露出した写真は微妙に星が伸びちゃった。
  • 救急車が通る。廻る炎の回転灯が! 写真ボツ。
  • 大型トラックが通る。なんでこんなに振れるの! 写真ボツ。極軸は無事だろうか(涙)
  • 向かいの色温度が高い蛍光灯の家、カーテン閉めてくれー
  • 月もカーテン閉めてくれ。リフレク
    • 月
    • 撮影時間 : 24:00ごろ
    • 露出 : 1/2000秒
  • 24時30分頃、東側の建物の陰から火星が見え隠れ。25時まで待って撮影。ぱちり。
    火星
    • 火星
    • 撮影時間 : 25:00ごろ
    • 露出 : 1/4秒
    • 倍率 : 約288倍(リレーレンズ)
    • 自転の都合か、まだ遠いのか、表面の模様は確認できなかった。
    • 写真だとピントのせいかブレのせいか、ますますだめぽ。
    • 惑星のピントをうまく合わせられた試しがない。
  • 25時30分に撤収。
  • ルール7忘れてた。
10/30
  • 曇りから雨に移行。すでに腰痛いから助かった(?)

使用機材

13~15年くらい前に買って、約9年放置。パソコンなんか買うんじゃなかったな。

  • 望遠鏡 : 反射式望遠鏡(ニュートン式 口径130mm 焦点距離720mm) + 赤道儀(ドイツ式) (MIZAR SP-130SL)
  • カメラ : 一眼レフ (ニコンFM-10)。フィルムはISO感度800400の何か。
  • 場所 : 自宅ベランダ。視界(開けてる度)は、北東○、東×、南東から南△、南西から北(背後)×。ペルセウス座特化仕様。

補足

補足でも補足してないものがあればgoogleで。

反射式望遠鏡(ニュートン式)

光を鏡で反射させて集め、対象物を見る望遠鏡。

普通の望遠鏡(屈折式望遠鏡)や双眼鏡は要するに虫眼鏡で、レンズを通してモノを拡大する仕組みです。鏡筒(きょうとう)の先端(見たいモノ側)に対物レンズ、末端(目玉側)に接眼レンズという構造になっています。
屈折式望遠鏡の図

対して反射式望遠鏡は、鏡筒の末端に凹面鏡、先端に斜め45度に傾けた平面鏡、その真横に接眼レンズという構造になっています。
反射式望遠鏡の図

なんで素直に屈折式を作らず、こんなややこしい仕組みの望遠鏡を…という理由は幾つかあります。

  • 大きなレンズは非常に高価 → 凹面鏡は大きくても比較的安価
  • レンズは色収差(光の波長による屈折率の違いで像がズレる現象)を生ずる → 鏡にはない
  • 屈折式は見るところが末端なので、鏡筒が長いとプリズムを使用しても見づらい → 反射式は横なので、適当に鏡筒を回転させればいい

反射式はいいとこばかりに見えますが、もちろん欠点もあります。

  • 視界の周縁部にコマ収差(望遠鏡に正面以外から入ってきて反射した光は一点に集中しないため、尾を引いたような像になる)が生じる
  • 凹面鏡の位置がちょっとズレると光軸が狂って像が歪み、調整が面倒くさい
  • 鏡筒が開放されているので使用開始から1時間くらいは内外の温度差で筒内に気流が発生して像が乱れたりする
  • 小型小口径なら逆に屈折式の方が安価

など。

対物レンズ

ここでは、屈折式望遠鏡の。

見たいものに近づけるレンズ。大きいほうが高性能。安物でも凸レンズと凹レンズの2枚を張り合わせて色収差を抑えていたり(アクロマート)、ちょっといいやつだと3枚合わせで更に抑えていたり(アポクロマート)、高級品は蛍石(色収差が小さい)を使ってたりします。

接眼レンズ

アイピースとも言います。対物レンズや鏡で焦点を結んだ像を拡大して見るレンズ。対物レンズが見たいものに近づけるレンズなら、こちらは観測者(目玉)に最も近いレンズ。

複数枚のレンズで構成され、その組み合わせや枚数などによって種類が分けられています。廉価品は2枚や3枚ですが、いいものは5枚6枚のレンズを使用しています。また、それぞれに焦点距離があり(5mmとか20mmとか)、この数値を望遠鏡の焦点距離(800mmとか)で割った値が倍率になります。

望遠鏡に差し込んで使うようになっているため、用途に応じて交換が可能です。例えば惑星なら数百倍の高倍率で表面の模様を見ることができますし、星雲や銀河などの淡い対象が見たければ低倍率で視野が広く明るいアイピースを選択します。これを逆にすると、惑星は低倍率だとただの光点にしか見えなかったり、星雲や銀河は高倍率だと視野は狭いは暗いわでどこに何があるのか分からなかったりします。

極軸と赤道儀

星は被写体として暗すぎるため、撮影には長時間の露出(シャッターが開いてフィルムが光に晒されている状態)が必要です。1秒以下の場合もあれば、数分から数十分をかける場合もあります。しかし、星は地球の自転によって動くので(日周運動)、露出が長時間になると光の線として写ってしまいます。動きのあるもの(スポーツ選手やトビウオ)を撮影する時にシャッタースピードが遅いとブレてしまうのと同じ理由です。

  • 露出時間が短い→星は明るさが足りないので、写らない。
  • 露出時間が長い→星は動くので、線状に写ってしまう。

ですので、ちゃんと星を点として写すには、星をカメラが追いかける必要があります。長く追いかければ追いかけるほど、フィルムに焼き付けられる星の光の量が大きくなるので、肉眼では見えない暗い星や淡い星雲も写すことができます。

幸い、星の動きは規則的なので機械で追いかけることが可能です。それをするための道具が赤道儀(様々な種類があるが、ここではドイツ式)というもので、望遠鏡やカメラの架台として使われます。

赤道儀を真っ当に使うには、軸を北極星(≒天の北極)に向ける必要があります。なぜなら、

  1. 星の動きは地球の動き
  2. 天球の回転軸は地球の自転軸
  3. 地球の自転軸の延長線上(天の北極)付近にある星は今のところ北極星

だから、です。赤道儀の回転軸を北極星に向ければ、地球の自転軸、すなわち星の日周運動とほぼ同期したことになります。あとは赤道儀の軸を約24時間で1周する速度で回転させれば、星の日周運動を追尾することができます。この速度で軸を回転させてくれるのがモータードライブという機械で、内蔵している赤道儀も多いようです。

ファインダー

カメラのファインダーとはちょっと違います。天体望遠鏡は高倍率なので、いきなり見たい対象を視野内に捉えるのは非常に困難です。そのため、天体望遠鏡と平行に設置された低倍率の小型望遠鏡で大まかな見当をつけます。この小型望遠鏡がファインダー。

ラムスデン

接眼レンズの種類の1つ。天体望遠鏡の接眼レンズとしては安価低品質な部類に属します。昔は安物の望遠鏡に付属していたり、ファインダーの接眼レンズに使われていましたが…今はもうないの? ミッテンゼーハイゲンとかも? 浦島太郎を感じる。

コメント:2

NIGHT-D 07-10-31 (水) 14:11

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