- 2007-04-02 (月) 16:30
- 連続もの
因幡の掲示板(→ルール7雑感)で、ルール7に関連してポイント格差の話題がありました。強いチームほどポイントを得る機会が多いため、勝ち組スパイラルで格差の拡大を招いている、という意見は以前からあちこちで少しずつ見られました。私も「球団ごとの収入の格差が大きく、ポイントの重要度がより増してくる今後は階層の固定化を招きかねないのではないだろうか?」と思っています。
しかし、「ポイントの重要度が増す」これはルール7等で現実となっていますが、「球団ごとの収入の格差が大きい」というのはなんとなくの感覚にすぎず、そこから導き出される結論である「今後は階層の固定化を招きかねない」が説得力を持ちません。
というわけで、「球団ごとの収入の格差が大きい」ことを証明するため、RBOの各球団は一体どの程度の収入を得ているのか、その格差はどの程度かを調査してみようと思います。RBOに忍び寄る格差社会をリサーチせよ!
今回の特集で主に使用する資料はRBO公式より毎年提供されている XX_Log.txtです。このファイルは情報の宝庫です。
固定給
まず、1チームあたりの固定収入が平均幾らなのか? 強いチーム、弱いチームのそれは幾らなのか? を調べます。
すべてのチームがもらえるポイント
これには2種類あります。本拠地によるポイントと、登録用紙提出によるポイントです。詳細はRBO公式・通常業務規則の「4-8.チーム保有ポイント」をご覧ください。
- 本拠地によるポイント
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ちょっと古いデータからの算出ですが、平均21.6ポイントです(310年度調べ)。詳細はRBO相場師・1をご覧ください。
本拠地に関しては、格差・勝ち組・負け組に全く左右されずによりよいポジションを得ることが可能な要素なので(移転に200ポイントはかかりますが)、平均を出す以上のことはここではしません。これで高い収入を得たければ、自分でより収益のあがる地域を見つけ出して移転すればOKです。全国の人口はRBO相場師・1に書いてありますので(この値がRBOで採用されているとは限りませんが)、あとはRBO公式・特殊業務規則で現在のチーム分布を調べてどこが儲かるか計算するだけ、楽勝です。
本拠地がチームの物語に必要不可欠な場合はこれで稼ぐのを諦めざるを得ませんが、ゲームに効率以外の要素を求めるのであれば、それは仕方のないことです。他で稼ぎましょう。
- 登録用紙提出によるポイント
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平均83.6ポイントです。以下のような計算で推定しました。
まず、RBO全体で入る登録用紙提出ポイントを推定します。このポイントは、優勝したかしないか、勝利数はいくつか、チームの人数は何人か、で決まります。最後の条件は面倒くさいので、ここではチームの人数を全球団30人(野手・投手ともに二軍が1人ずつ)と仮定します。
RBOは試合数が1リーグあたり960です。うち、勝利となるのは半分の480です(実際は交流戦があるのでリーグ毎に違いますが、引き分けを除いてならせば同じ)。このうち、優勝チームが持っていく勝ち星は平均106.5(353年度調べ・20チームの合計が2129)。480から106.5を引くと373.5。5で割って74.7。これが優勝チーム以外の平均勝利数です。以上より、優勝チームと2位-6位チームがもらえる平均ポイントは以下のようになります。
- 公式 : 168 – (勝利数 / [優勝チームは2、その他は4]) – (選手数 * 2) = 登録用紙提出ポイント
- 優勝チーム : 168 – (106.5 / 2) – (30 * 2) = 54.8
- 2位-6位チーム : 168 – (74.7 / 4) – (30 * 2) = 89.3
優勝チームは20、2位-6位チームは100あるので、RBO全体では以下のようになります。
- (54.8 * 20) + (89.3 * 100) = 10026
約10000ポイント。まさか那珂川さんはキリのいい数字になるよう仕組んだのでしょうか? ともあれ、こういう計算で登録用紙提出による平均収入は 83.6ポイントと導き出せました。
以上により、すべてのチームがもらえるポイントは1チームあたり年平均 83.6 + 21.6 = 105.2 ポイントとなります。これを以降は「固定給」と呼びます。
勝ち組・負け組の固定給格差
平均は 105.2ポイントと出ましたが、今回は格差をテーマとしているので、上位・中位・下位チームのモデルで収入がいくら違うかも調べてみましょう。上位チームのサンプルは116勝で優勝、中位チームは80勝、下位チームは40勝と仮定してみます。
- 上位チーム : 168 – (116 / 2) – (30 * 2) = 50.0
- 中位チーム : 168 – (80 / 4) – (30 * 2) = 88.0
- 下位チーム : 168 – (40 / 4) – (30 * 2) = 98.0
上位と中・下位では38-48ポイントの差が出ます。これに本拠地ポイントを足すと、上位チームは71.6、中位チームは109.6、下位チームは119.6ポイントの収入となります。上位チームを基準とすると、中位・下位チームの収入はそれぞれ1.53倍、1.67倍となり、固定給の範囲内では勝ち組の収入は負け組の収入を上回ることはまずありません。
また、平均の105.2ポイント以上を優勝チームが得ることは事実上ありません。80勝で優勝しても固定給は 89.6ポイントです。
固定給その2
続いて、全球団が得られる固定給ではない、特定球団のみが得られる固定収入がどの程度あるのかを調べます。該当するのは、ドラフト担当、オーナー代行、大会主催の3つです(大会賞金は不定期収入なのでとりあえず除外)。これらについてはRBO全期間を調べてもあまり意味はないので、調査対象は今後の格差っぷりを推定するのに最も適当であるルール7導入直前の341年度から350年度までの10年間とします。
- ドラフト担当で得られるポイント
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40ポイントです。任期は特に定められていないので、常に固定給が40ポイント高いことになります。担当者は10名いるため、RBO全体では年400ポイントが供給されていることになります。
- オーナー代行で得られるポイント
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40ポイントです。ドラフト担当と違い、数も期間も決まっていません。短期のアルバイトのようなものと解釈すればよいと思います。今回の調査対象となる期間ではまだ導入されていませんでしたので、これは除外します。
- 大会で得られるポイント
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大会規模によって違います。詳細は下記の表をご覧ください。
大会と賞金一覧(353年度終了時) 名称 主催 主催者pts 賞金 SLDT 船橋 100 390 白鯨ランキング 山科 70 220 セントラルカップ 伊勢 50 160 カクカクメイトカップ 甲山 50 200 東京カップ 品川 50 170 マジカル 横浜L 30 70 星空杯 多摩 60 220 関東カップ 武蔵中原 50 180 九州カップ 長崎 40 130 ウィンターリーグ 奈良S 60 0 ニューイヤーリーグ AC 100 390 中国四国カップ 因幡 40 120 マイスターシャフツ 松江 100 390 ゆきぐに杯 千歳 40 150 合計 14大会 840 2790 平均 – 60.0 23.3 - 主催者ptsの平均は合計/大会数、賞金の平均は合計/120。
- セントラルカップの主催は伊勢だが、調査範囲ではACが代行。
- 主催者ポイント
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30ポイントから100ポイントと幅はありますが、大会運営を辞めない限り(開催をサボらない限り)はドラフト担当同様、常に固定給が30-100ポイント高いことになります。RBO全体では年840ポイントが供給されていることになります。
- 賞金
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合計すると3000ポイント近い大金ですが、1チームあたりにならすと 23.3ポイント。もっとも、これの平均はあまり意味がありません。大会で勝てるチームは年に100ポイント以上の荒稼ぎも可能ですが、勝てないチームは10年でも20年でもほぼ0ポイントの収入です。
以上のまとめがこのグラフ。
固定給平均に、ドラフト担当・大会主催者分の合計を120球団で頭割りした額を加算したのが「固定給2平均」です。115.5ポイントになります。この額が大会賞金を除いたRBO120球団の平均収入額です。
グラフから分かるとおり、最も稼げないのが優勝しただけのチームです。デザイナーの意図としては、強いチームは大会賞金で稼げるので給料を低く抑えている、ということでしょうか?
逆に、最も稼げるのは大会主催者です。大会主催者(平均)と素の優勝チームでは2倍以上の差がつきます。実際には大会主催者は「RBOで遊ぶことに積極的 = 強い」オーナーが多いので実際の収入はもう少し低めになるでしょうが、それでも平均60ポイントの差がつきます。
勝敗的に負け組と言える下位モデルチームは収入面から見ればそう悪くなく、固定給その2がない球団としては唯一「固定給2平均」を上回ります。しかし、下位モデルチームは大会で勝てないのでこれ以上の上積みは一切期待できません。年120ポイント前後の収入がほぼリミットであると言えるでしょう。
まとめ
- 120球団平均を上回るのは、ビリチームか固定給その2があるチームだけ
- 優勝チームは70-80ポイント程度の収入
- ふつうは100ポイント程度、大負けすると120ポイント程度の収入
- 大会を主催していれば、最低でも100ポイント程度、最高で220ポイント程度の収入
- ドラフト担当をやっていれば、最低でも110ポイント程度、最高で160ポイント程度の収入
この額に大会での賞金が加算されると実際の収入格差が分かるわけです。果たして?
ここは次回へ引くべき場面ですよね。次回は341-350年度を対象に各チームの大会賞金収入額を調査、今回の結果と合わせて、収入の高い球団・低い球団では何ポイントの差が出るのかを明らかにしたいと思います。
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コメント:14
- 咲葉 07-04-02 (月) 21:37
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